陸・海・空、電
自衛隊が日本国の 『電域(※1)』を哨戒するようになって数十年が経った。
電域の監視及び不正処理への対処を行う為に設立されたのが、
『電域侵攻防衛課(※2)』。通称、電侵防と呼ばれる組織である。
この物語の主人公である
「獅子心王<レオンハート>(※3)」は、
電侵防の新人オペレーターである。
電侵防の新人オペレーターは、
認識制御型デバイス(※4)の敵性ウィルス迎撃システム
『サディス(※5)』を利用して、日本国の電域に侵入した敵性ウィルスを
駆除する作業を日々繰り返している。
そんな中、レオンハートは仕事に2つの不満を持っていた。
1つは、サディスオペレータであることが極秘事項になる為、
親族を含む第三者へ勤務地すら教えてはならないことと、
もう1つは、サディスの人工知能が旧政府のクールジャパン政策の影響で
女性の見た目と精神構造をしていることであった。
この物語は、レオンハートと6人の人工知能少女が電域での戦闘の中、
虚像と現実の境界線をさまよった記録である。